過去の企画展
ー 戦跡が伝える戦争の歴史 ー 鹿児島県の戦争遺跡
2023年11月03日(金)〜 2024年02月29日(木)
場所:知覧特攻平和会館 企画展示室
戦後80年近くが経過し、戦争体験者から直接話を聞くことが難しい時代になりました。そのような中、物言わぬ証言者として戦争遺跡の重要性が増してきています。 太平洋戦争中、鹿児島県内には20カ所もの航空施設があり、戦争末期には特攻隊の出撃基地としても使用されました。また、九州南部に米軍の上陸が予想されたことから本土決戦に備えて多くの施設が造られました。これらの施設は年月の経過と共に失われつつあります。 本展を通して鹿児島県内に残る戦争遺跡を、そして戦跡が戦争の歴史を伝える大切な遺産であることを知っていただけたら幸いです。
【 第1章 戦争遺跡概論 】
重要性が年々高まる戦跡はいつの時代の、どのような遺跡のことをいうのでしょうか。時代・種類・施設の分類などの概要、鹿児島県の戦跡の特徴を紹介します。 鹿児島県内には陸海軍の施設が数多くありました。飛行場、砲台、対空レーダー施設、特攻艇施設、海の防備施設と多岐にわたります。 これらを大きな特設地図に表示し、その全容を紹介します。
【 第2章 県内に残る戦争遺跡 】
知覧特攻平和会館のある南九州市には陸軍の知覧飛行場、青戸飛行場、本土決戦に備えて配置された第146師団の施設、海軍の第125震洋隊 聖ヶ浦基地、佐世保海軍通信隊 頴娃分遣隊がありました。 これらの紹介と共に、県内の戦跡(内之浦臨時要塞、坊ノ岬特設見張所、震洋隊基地)を取り上げ、施設の役割・特徴・現存する戦跡を紹介します。
【 第3章 記録と展示 】
遺跡・遺物などの新しい記録方法として、フォトグラメトリが挙げられます。これは対象物を様々な角度から撮影し、写真を合成して3DCGを作成する手法です。そのデータをもとに3Dプリンターから精密なモデルを出力することもできます。 戦跡の映像と3Dプリンターで出力したモデルを紹介します。
【 第4章 証言者として 】
戦跡は開発・老朽化による取り壊し、自然崩壊と年月の経過と共にしだいに失われつつあります。しかし、戦争体験者の減少と共に物言わぬ証言者として重要性が増し、歴史を伝える遺産として文化財登録される戦跡が増えつつあります。 文化財となった戦跡をはじめ、県内の見学できる戦跡、各地の取り組みを紹介します。
会場イベントのご案内
学芸員による『講座』
学芸員が企画展の内容を詳しく解説します。
日時:2023年11月4日(土)、11月18日(土)
時間:10時30分~/14時30分~(約30分)
会場:知覧特攻平和会館(講話室)
※参加費無料(入館料のみでご参加できます)。
事前申し込み不要。
会場イベントのご案内
学芸員による『ギャラリートーク』
学芸員が展示のみどころを企画展示室で紹介します。
日時:2023年12月9日(土)、2024年1月13日(土)、2月10日(土)
時間:10時30分~/14時30分~(約30分)
会場:知覧特攻平和会館(企画展示室)
※参加費無料(入館料のみでご参加できます)。
事前申し込み不要。